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落書き (星の降るような夜に)
- 2008/11/22(Sat) -
 

  <1>

相変わらずの落書きを
書いてもみましょうかと

星の降るような夜だから・・・


嘘でもなければ
真実でもないという
不安定な 不確実な
この心


愚痴ともとれる ため息を
ひとつ
落としてみたくなりました



   ***


初めてあの人と出会った日から
もう 幾歳月も過ぎました


青く晴れた空あれば
それこそ しとしと雨降る日あり
凍てつく雪の日 木枯らしピューピュー吹く日とて
数えきれない 日数(ひかず)です


けれども
時折見せる あの人の
小春日和の温かさ

その微笑みの優しさに

嘆いて過ごした暗い日は
雪解け以上の素早さで

心は いつしか花園と
変わっていくのが嬉しくて



   ***


恨んでなんかおりません
憎んでなんかおりません


ほんの少しのさみしさだけが
つもりつもって 
あきらめと変わっていくのも
月日の流れのせいでしょう


あれほど恋焦がれた人なのに
今は 
逢うのがさみしくて・・・


二人に間の天の川
越すに越せない この流れ


   ***


逢う時間をください と云えば
なんとかしましょう とそう答える人なのです
それに嘘はないでしょう


逢ってほしい と頼んだら
きっと時間をくれるでしょう


二人だけのひとときを
昔のように作って 届けてくれるでしょう


・・・けれど
今更それが 何になる?


二人並んで腰掛けて
同じ時間 同じ世界を見つめても
背中合わせの 心と心

さみしさだけが とりまいて
話す言葉も とぎれがち


口先だけの話です
明日になれば 忘れてしまう会話です


心の中に しみこんで しみこんで
しみこんでゆくのは
そらぞらしさの さみしさばかり

作り笑いの虚ろさに
うろたえながらも
それでもやっぱり 笑い合い・・・



   ***


やさしい人です あの人は
サヨナラなんて 
どうしても 云えない人です
あの人は


あなたの心へは もう 立ち入り禁止ですか と
問いただすのも 愚かな事と
分別くさくなりました

そのくせどこかで 聞きたくて
そして 絶対に 聞けもしないわたしです



   ***


夏の日の 通り雨にも似た
ひとときだけの 気まぐれな恋だというのなら

夏の日の 虹のように
鮮やかに心に残る 七色に輝く想い出を
ゆら ゆら ゆらと 抱きしめて

あの人の前から
もう 消えて行くのが
いいのかも知れません


傷つかず

傷つけず



   ***


トランプカードの占いは
何度 くり返しても 違う答えばかりです

信憑性なんか これっぽっちもないんだからア と
ブツブツ文句を言いながら 

それでも 飽きずに
時間つぶしのトランプ占い

ひとり占い 恋占い


ハートのAが でてこない・・・

   



   <2>


夜も更けてまいります

ひとりぼっちの真夜中は
想い出辿りに 好都合


かなしさ
さみしさ
いとしさ だけを
まわりに集めて 頬杖ついて

ショパンのノクターンなど
BGM に選んだら

もう少し もう少しだけ
あの人 ひと色で
過ごしましょう



   ***


もしもわたしに 超能力があるのなら
あの人に テレパシーを送ります


すぐに電話を
すぐに電話を くださいと

悲鳴にも似た この想い
もう あの人のところへは 届きません


あの人は 何も知ってはいないのです

今では 知ろうとさえもしてくれず
わたしの想いが どれほどか
考えてみても くれません


さみしいなんて そんなこと
はじめから あたりまえのことでした



   ***


もっと気楽に
もっと楽しげに
もっと素直に

なにげなく コンニチワ って

不意に
あの人の前に 現れてみたりしたならば
あの人 どんな顔をするでしょう


相変わらずの やさしさで
お茶でもいかが と云うかしらん

そうね 
きっと珈琲一杯分だけは
時間をみつけてくれるでしょう


それにしても
逢いたがるのは いつもわたしで
にげるのは いつもあの人

そのくせ ちらちら 
やさしさなんか見せたりもして・・・


そうよ いつもと同じです

きっと 今まで通りです
これから先も 変わりません


多分 悪い気なんかしていないもの 
あの人



   ***


ああ きれいさっぱりと 
忘れてしまえるものならば
どんなに 心は楽でしょう


想い出ばかりが増え過ぎて
足をとられて 
あっちこっちで つまずいて・・・


「セロリってインクの匂いがするから」
そう云った あの人の台詞のせいで
今では 
わたしも セロリが食べられなくなりました



   ***


それにしても
それにしても・・・


わたしの好きなあの人は
今ごろ 何処で 何をして
どんな顔をしているのやら

さっぱり わからなくなりました


それだけ 
気楽になったようでもありますし

それだけ 
さみしくくなったようでもありますし・・・


ただ ただ 
いつの時も 変わらないのは

あの人の
幸せ祈る この心
健康祈る この心

あの人想う この心・・・・






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